人類遺産
ゴールデンウィークに映画「人類遺産」に行ってきました
90分 70ヶ所以上の廃墟が映し出される
人はいっさい出てこない
音楽も声もない
風 波 雨音 小鳥の声や羽音
(廃墟で蠅の羽音を聞くと 死体が転がってるんじゃないかと ざわざわするのは私だけか ^_^; )
静かな静かな 映画でした
タイトルは原題の HOMO SAPIENS の方がぐっとくるな
舞台は世界各地 チェリノブイリや福島 大雨で湖底に水没し干ばつで再び姿を現した町など
今では撤去されて なくなってしまったものもあるそうです
何に使われていたのか 解らない場所もありました
写真家の佐藤健寿さんが
廃墟とは忘却された過去でもなければ、
予見された未来でもない。
我々の文明の現在(いま)だからこそ、
目が離せなくなるのだ。
と書いておられました
なんだか深いなぁ
私は廃墟とかに何やら魅かれます
懐かしいような 寂しいような 物悲しいような
訳の解らない 胸をしめつけられるような感情が涌き上がります
廃墟ではありませんが
野又 穫さんの絵や マイケル・ケンナさんの写真もそういった意味ですきです
廃墟ではない
人が造り上げたものなのだから 人がいない訳ではない
でもその気配や存在感がない
えも言われぬ思い…
監督曰く
人間が不在であるからこそ、人間の存在が感じられる。
この映画には人間は登場しませんが、それでも人間についての物語と言えるでしょう。
この映画のチラシに書かれているような
そうして、人類(ホモ・サピエンス)の時代は終わりました。
なんてことの無いようにホモ・サピエンスは考えないといけませんね